本書は、教師養成教育の現状と課題を踏まえ、改革の提言を試みるものである。文部省等による「外から」の教育改革に終るのではなく、大学構成員による「内から」の教育改革をめざす。改革の前提として、養成教育課程全体を構造化・総合化し、学生における学習主体性を形成することによって学びの総合化を図ろうとする。具体的教育実践例として、劇の創作と実演や自己形成史(自分史)に基づく卒業論文等を中心に、それらが持つ養成教育における意義と課題を述べ、最終的に学びの共同体の一員となる養成教育課程の目標、内容、方法を論ずる。
「BOOKデータベース」より