欲望と誤解の舞踏

シルヴィアーヌ・パジェス 著 ; パトリック・ドゥヴォス 監訳 ; 北原まり子, 宮川麻理子 訳

1970年代の終わり、フランスの人々は、日本の前衛芸術「舞踏」を大きな衝撃をもって迎え入れた。大野一雄、カルロッタ池田、山海塾、室伏鴻、笠井叡、そして土方巽…多くの日本人ダンサーがフランスで"発見"された。本書は、舞踏がその上陸から今日まで、この地の人々を魅了しつづけている歴史を跡付けている。舞踏の伝播は、あらゆる「誤解」とともに、ここではないどこかへ、日本への欲望を引き起こしながら、コンテンポラリーダンスの領域に途方もない影響を与えたのである。フランスのジャーナリズムと"身振り"の分析を駆使して、美学と文化史の観点から舞踏を論じることは、現代の舞踊史を読み直すことを意味する。「ジャポニスム」の歴史、ドイツ表現主義とのつながり、舞踏に関係づけられるヒロシマの記憶…舞踏をめぐるダイナミズムを明らかにし、身振りを介した日欧の歴史を亡霊のごとく浮かび上がらせる、革新的な日本文化受容論。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 序論 身振りのグローバル化のなかに舞踏をよむ
  • 第1部 「新発見」から聖別/公認まで(瞬く間に成功した歴史
  • 唖然とした批評家たち)
  • 第2部 さまざまな誤解がもたらした舞踏の再創造(多様な舞踏を「舞踏」にまとめる-単純化された美学的カテゴリー
  • 「ヒロシマの灰の上に生まれた」…?
  • 異国趣味への欲望)
  • 第3部 コンテンポラリーダンスのなかにある舞踏への欲望(感覚のなかの他所
  • ひそかな欲望-再び現れた表現主義の身振り)
  • 結論 国を越え、断続的に形成される身振りの歴史

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 欲望と誤解の舞踏
著作者等 De Vos, Patrick
Pagès, Sylviane
Vos, Patrick de
北原 まり子
宮川 麻理子
Pag`es Sylviane
ドゥヴォス パトリック
パジェス シルヴィアーヌ
書名ヨミ ヨクボウ ト ゴカイ ノ ブトウ : フランス ガ ネッキョウ シタ ニホン ノ アヴァンギャルド
書名別名 Le butô en France

フランスが熱狂した日本のアヴァンギャルド
出版元 慶應義塾大学出版会
刊行年月 2017.7
ページ数 313,51p
大きさ 21cm
ISBN 978-4-7664-2410-2
NCID BB24086409
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全国書誌番号
22934083
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言語 日本語
原文言語 フランス語
出版国 日本
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