本書は、長時間労働、ひいては過労死等の防御策としての機能をも有する「割増賃金」(労基法37条)に関する諸問題について、近時の裁判例をもとに解説をするものです。第1章〜第3章では、労働時間(労基法32条)の意義、労働時間の把握方法、割増賃金の計算方法等の割増賃金に関する基本的な事項について解説します。第4章では、固定残業代制が採用されてきた社会的背景に触れながら、近時の裁判例をもとに固定残業代制の有効要件等について解説します。第5章以降では、歩合給と割増賃金の関係、事業場外労働みなし制の諸問題、労基法41条2号・3号に該当する者、付加金、遅延損害金等の割増賃金に関する諸問題を解説します。
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