大学生のテディは心を決めかねていた。親友のジェンナから、この休暇に実家のカナダの牧場へまた遊びに来ないかと誘われている。牧場主はジェンナの兄キングで、彼の皮肉っぽい笑顔に女の子たちはぼうっとなるけれど、わたしはもう彼に会いたくない。最初、彼に奇妙なほどじろじろ見つめられたとき、まるでむき出しの肌を冷たい指で触れられたような気がしたから。結局、親友の誘いを断りきれず牧場を訪れたテディに、理不尽にもキングは辛辣な言葉を投げつけた。男たちに色目を使った、と。なんてひどい人!彼のおかげでいつも動揺させられてしまう。彼は敵だ。そのことをけっして忘れてはだめ…。
「BOOKデータベース」より