新井明 著
若きひとりの文人が革命の渦中に投げこまれ、自ら予想もしなかった人生行路を歩むことになる。が、その間に私的にも公的にも張らざるをえなかった論陣と、身に受けざるをえなかった失明その他の不幸の重なりが、かえってかれを大叙事詩人へと成長させてゆくための思想的かつ文学的な滋養となった。ミルトン(一六〇八‐七四)を文学史上の偉人として祭り上げることなく、時代のただなかを、ひとりの人間としての労苦を背負いつつ、「真実の戦うキリスト信徒」として生きとおした姿に迫る。
「BOOKデータベース」より
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