他者

河合香吏 編

今日「他者」は諸学問の流行テーマである。しかし本書はそれらの議論とは一線を画す。すなわち、一切の思弁を排し、ヒトとサル(そして他の動物)の参与的な観察事例にこだわった厳密な経験科学として、「他者」なるものを析出していく。哲学的な思索の対象としてではなく、個体と個体(集団と集団)の相互行為のプロセスとしての「他者」の中に、人類の社会性の本質を見る。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 進化から「他者」を問う-人類社会の進化史的基盤を求めて
  • 第1部 他者の諸相-その生成、成立、変容をめぐって(霊長類社会における承認する他者、不可解な他者
  • 動物は「他者」か、あるいは動物に「他者」はいるのか? ほか)
  • 第2部 他者と他集団-いかに関わりあう相手か(続・アルファオスとは「誰のこと」か?-チンパンジー社会における「他者」のあらわれ
  • 出会われる「他者」-チンパンジーはいかに"わからなさ"と向き合うのか ほか)
  • 第3部 人類における他者の表象化と存在論(他者のオントロギー-イヌイト社会の生成と維持にみる人類の社会性と倫理の基盤
  • 祖霊・呪い・日常生活における他者の諸相-ザンビア農耕民ベンバの事例から ほか)
  • 第4部 広がる他者論の地平(野生動物との距離をめぐる人類史
  • 環境の他者へ-平衡と共存の行動学試論 ほか)
  • 苦悩としての他者-三者関係と四面体モデル

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 他者
著作者等 中村 美知夫
伊藤 詞子
内堀 基光
北村 光二
大村 敬一
山越 言
床呂 郁哉
早木 仁成
曽我 亨
杉山 祐子
河合 香吏
田中 雅一
竹ノ下 祐二
船曳 建夫
花村 俊吉
西井 凉子
西江 仁徳
足立 薫
黒田 末寿
書名ヨミ タシャ : ジンルイ シャカイ ノ シンカ
書名別名 人類社会の進化
出版元 京都大学学術出版会
刊行年月 2016.3
ページ数 454p
大きさ 23cm
ISBN 978-4-8140-0002-9
NCID BB20997845
※クリックでCiNii Booksを表示
全国書誌番号
22735718
※クリックで国立国会図書館サーチを表示
言語 日本語
出版国 日本

掲載作品

この本を: 
このエントリーをはてなブックマークに追加

このページを印刷

外部サイトで検索

この本と繋がる本を検索

ウィキペディアから連想