本書は、神経外科医が多様な放射線治療の原理、方法、臨床上の有効性などについて広く理解し、正しい適応を選ぶために書かれたものです。放射線治療は20世紀初頭から脳腫ようの治療に大きな貢献を果してきましたが、特に最近の30年間に定位的局所放射線治療法によって、病巣のみに正確に、かつ集中的に放射線を照射する技術が、臨床に広く用いられるようになってきました。放射線治療の機器もisotopeを用いる腔内照射法やphoton radiosurgery system(PRS)のような小さな機器から、重粒子線治療のように国家的プロジェクトによって設置されたシンクロトロンによる治療法のような巨大な施設を必要とするもの迄さまざまです。一方、放射線治療に伴う放射線被曝を防御するため、厳重な設備を要するものから、比較的簡単で安全な方法迄さまざまです。
「BOOKデータベース」より