戦後70年間、日本人は2つの大きなディレンマを抱え続けてきた。1つは、民主主義と経済成長を至上命題とするアメリカ的価値観と伝統的な日本的価値観との軋轢。もう1つは、平和憲法を謳いながら日米同盟を結び米軍基地を置く、自己矛盾した「国のかたち」である。本書では、こうした「戦後日本」という特異な空間を読みとくために「日米の非対称的な二重構造」という「補助線」をひく。なぜ保守も革新も、自ら進んでアメリカに追従してきたのか。戦後日本を規定する構造を鮮やかに描き出し、我々が進むべき方向を指し示す。日本を代表する思想家が放つ待望の戦後論!
「BOOKデータベース」より