本書のタイトル「古備前を超えて 森陶岳」は、金沢美術工芸大学学長であり、陶芸に造詣の深い乾由明氏が名付けられました。これは1999年秋から2000年春まで開催した朝日新聞社主催の展覧会名でした。乾氏は同展の監修者であり、陶岳さんの作品を30年も前から見ており、展覧会開催にあたって、大窯のある牛窓にも何度か足を運ばれていました。1999年5月、全長53メートルの大窯から窯出しされた存在感のある作品を観て「古備前を超えて」の言葉に確信をもてたのではないでしょうか。本書には展覧会に展示された初期から1999年に窯出しされた新作17点を含む約40年間の代表作101点が紹介されています。
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