「沖縄クエスチョン」とは何か。沖縄の人(ウチナーンチュ)は本土の人(ヤマトゥンチュ)に何を「問」(Question)うているのか。「問」うているのは両者の「関係」のあり方である。第二次世界大戦後(1945〜)、沖縄が背負い込まされた「不自由・不平等・不公正」の「関係」は今や「差別」的意識となって「沖縄アイデンティティ」をさらに覚醒しつつある。現在の「関係」の構図が続く限り、「差別」的意識は消えず、日米両政府の「関係」がやがて悪化することになる。言うまでもなく、辺野古埋立てによる新基地建設は、さらに「関係」の悪化を助長し、その行きつく先は日米同盟の機能不全であろう。この「差別」の根源を断ち切ることこそ「普天間」が終わる日である。その時が、琉球の星条旗に代わって「自由・平等・公正」の旗が沖縄に掲げられるであろう。
「BOOKデータベース」より