太田哲男 著
石原吉郎から借りた「断念」ということばは、石原の精神世界にだけ関わるものではなく、漱石、荷風の文学をも深く規定するものであることは明らかであろう。/「断念」は、通常は消極的な意味のことばである。しかし「断念」したがゆえにみえてくる世界というものがあるはずで、その意味でこのことばは、本書に並べた論文・エッセイの基調をなしていると考える。(「まえがき」より)
「BOOKデータベース」より
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