本書は、財務諸表分析を核とする経営分析を論じた拙著『企業分析と会計』(1998年1月刊行)の続刊である。前著をベースにした「企業財務」と「財務分析」のテキストである本書の特徴は、企業の資金調達と投資決定領域という従来までの企業財務や会計管理技法領域を超え、グローバル化する資本市場、国際財務管理、企業が公器であるという認識から社会的責任にまで問題を拡大して、企業財務活動の多面性と対境関係を包括的に採り上げた点にある。したがって、財務意思決定、不確実性とリスク分析、資本コスト、M&A、企業倒産問題と並んで国際性や企業の社会性問題を主な内容とする。
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