ライプニッツ・ヴォルフ学派中最大の哲学者バウムガルテンによる美学史上の名著。「感性的認識の完全性」として美を規定することによって、人間の全体性の中で美の占める位置を、また、美を対象とする学として美学を規定することによって、哲学体系内部で美学の占める位置をそれぞれ明確にすることによって、カント、ヘーゲルに至る近代美学に決定的な展望を開いた。そこに示された、理性類似者による中項飛越という考えは、美の合理性と直接性を同時に説明しようとする試みである。原書はラテン語で書かれ、本訳書は世界初訳。
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