「限界革命」によって始まる近代経済学の展開の歴史において、「ケインズ革命」が他に例をみないエポック・メイキングな出来事であったことは言うまでもない。そして、近代経済学の一括的把握を困難にしているのも、その"革命性"であると言ってよいであろう。本書では、そのような認識をふまえ、主としてケインジアンの経済理論に焦点を絞り、後期近代経済学に立体的な再検討を加える。『ケインズ体系とシュンペーター体系』『ケインズ「一般理論」研究50年史』(いずれも多賀出版刊)とともに、著者のケインズ研究三部作をなす労作。
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