好色二代男諸艶大鑑

五十公野清一 著

[目次]

  • 目次
  • 開巻 親の顔は見ぬ初夢-稀代の好色男世之助の落し子世伝、親ゆずりの好色秘伝をもとに諸艶大鑑を書きつゞる話- / 17
  • 巻一 誓紙は異見のたね-まづ巻ノ一には遊女哲学の一般論、は、ちと御退屈ながらやむなき話- / 27
  • 巻二 詰り肴に戎大黒-遊女抱いて寝て起きてドンチャン騒いで、また遊女と寝て、また起きて……はその頃の町人の極楽風景- / 34
  • 巻三 心を入れて釘付の枕-これは色里に咲いた遊女のまごゝろ。嘘でかためたのが遊女、とは思いのほか、ちよつとあやかつて見たいような話- / 46
  • 巻四 花の色替て江戸紫-これは又、京の女を人手に先じられて、恋慕に身を焼く男が江戸の女を他人からゆずつてもらつて、大満悦という珍話- / 59
  • 巻五 大臣北国落-色に徹した田舎大尽が、色に溺れて勘当された、若者に、世人とはさかさの色人生を説くという不思議な話。これは当時の人情の一面でもあつたろう- / 71
  • 巻六 津波は一度の濡-寝耳の水を、これ幸いとあれこれの色事をたくらむ大阪色町の色事風景。さても太平の世なる哉- / 86
  • 巻七 髪は島田の車僧-男数人がゝりで、くすぐつても笑わぬ遊女三人が、たつた一つの紙包で、につこり笑つた、という京都、島原の遊女人情話- / 97
  • 巻八 男かと思えばしれぬ人-あれこれと賑かな色町、江戶の吉原に現れた男装の女、それは夫を失つた若後家の粋ないたづらであつた- / 109
  • 巻九 百物語に恨が出る-これは又、遊女の心理を、裏から表からのぞいて見たり、お化けも出る話- / 120
  • 巻十 朱雀の狐福-朱雀は京の色町島原の別称、狐福は思いがけぬ幸福を得る、という意味で、さてその男、何の故にどんな幸福を得たか、これは馬鹿げたような色町風俗話である- / 130
  • 巻十一 慾捨て高札-欲でかたまつたこの憂世で、欲を捨てた男が、その故にこそ思う遊女を手に入れた、という皮肉な話- / 143
  • 巻十二 一言聞く身の行衞-ふと耳に聞えた他人の一と言が、その娘の運命を言葉通りにした、という一生流の一とこまを暗示する色町話- / 155
  • 巻十三 楽助が靱猿-けちな遊びはやめたがいい、さる男が、けちがたたつて、島原の里で丸はだかにされた、という話- / 167
  • 巻十四 敵無の花軍-敵無は相手のないこと、遊女だから客がないことで、花軍は花くらべでこれも又色町の一風景- / 178
  • 巻十五 緣のつかみ取りは今日-目かくしして、今宵抱いて寝る遊女えらび、江戶吉原揚屋の一こま、さてその結果は、どう結末がついたか- / 189
  • 巻十六 心玉が出て身の焼印-たつた一房の葡萄くいたい一念のその魂がねずみになつて飛びだしたと、島原の太夫の、いともあわれな心情ばなし- / 201
  • 巻十七 七墓参りに逢ば昔-さても女の妄念の恐ろしさよ。遊女は色町のつとめが怨めしいと言う。女房は亭主をたぶらかした遊女が憎いという- / 209
  • 巻十八 忍びしは手洗が越-惚れた男となり、たらいで川も渡る。麦藁の中にかくれて、股を剌されてもがまんする。これも遊女心理の一面だつた- / 220
  • 巻十九 情懸しは春日野の釜-古い都の奈良の色里には、又、古都らしいさびた色の味もあり、というこんな話である- / 231

「国立国会図書館デジタルコレクション」より

この本の情報

書名 好色二代男諸艶大鑑
著作者等 五十公野 清一
書名ヨミ コウショク ニダイ オトコ ショエン オオカガミ
シリーズ名 艶筆文庫
出版元 文芸評論社
刊行年月 1956
ページ数 241p
大きさ 18cm
全国書誌番号
57009580
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言語 日本語
出版国 日本
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